毒食わば皿まで 2

毒食わば皿まで http://dokusara.exblog.jp の続き

巨匠の携帯がホーチミンで見つかって、うちに届いた話

みなさま

 

わたしは転職して祝日がお休みの会社で働いているので、三連休があったのでした。

しかも、翌週、所用にて土曜に仕事をするので、連休前の金曜日に代休をもらって、4連休を勝ち得たのでした。

エリナ嬢いわく、今の会社は「娑婆の会社」ということです。

前職は、当然祝日に休みはなく、お盆や正月GWも平日扱いで出勤し、ラーゲリに送られたり(冬は0度になる、寒い店舗の暗い倉庫に机を置かれてそこを事務所代わりに使わされたりした)、一夜にして強制移住(一週間以内の引越しを伴う異動)あったり、毛主席語録みたいな赤い手帳に載っているなんとか理論の用語集を一言一句丸暗記させられたりとか、まるでソビエト(中国?)だったので、えらい違いです。

それで、転職したわたしは、連休にベトナム旅行に行ってきました。

 

ベトナム旅行は、ホーチミンは案外暑すぎず、念願のヤギ焼肉とヤギ鍋を食べ、海外のミロンガに初参加し、ホテルのプールにも入り、アオザイにワンピもオーダーメイドで作ってもらい、それはそれは、大満足でした。

配車アプリのグラブというのを使いこなして、便利にタクシーを呼ぶこともできました。

 

そんなこんなの中で、ものすごく印象的で、ものすごくベトナムの株が上がった一件が。

巨匠が、帰りの飛行機に乗る直前、ホーチミンのタンソンニャット空港で、携帯を落としました。

今回、ベトジェットというLCCで行きました。

f:id:dokusara:20230724082937j:image預ける手荷物も別料金、機内食も別料金、という無駄を廃した料金設定で、CAさんの制服も、女性はポロシャツに半ズボン、というカジュアルな感じです。f:id:dokusara:20230724083147j:imageこういうレトロかわいい帽子をかぶっていました。f:id:dokusara:20230724083229j:imageこの写真は行きの写真なのですが、問題の帰りは、真夜中で、月曜の午前1時にホーチミン発、つまり、日曜の深夜25時というわけで、その日はクタクタながら早めになんとか空港に着きました。f:id:dokusara:20230725224211j:image(高すぎてなんも買えない空港の免税で時間潰しをするところ)

それでもチェックインやセキュリティに時間がかかりつつ空港で過ごしていたら、飛行機が遅れて2時50分だっけ、遅れてもっと遅くなることがわかりました。f:id:dokusara:20230724182428j:image

結構他の飛行機も遅れてるみたいで、搭乗口の辺りのベンチは人で溢れており、床で寝ている人もいるカオス。

うひー。f:id:dokusara:20230725224257j:image(搭乗口近くの売店では水が2.5ドルで売ってて、ハァ?てなった。入ったところの売店は1.4ドル、少し奥へ行くと1.5ドル)

それでもなんとかベンチに席を見つけて座り、私と巨匠が二つ並びになるように席を詰めてくれた男の子が、なんとなくその身振りが日本人ぽかったけど、喋って見たらベトナムの子で、日本で働いている話を聞いたりして、旅行のおさらいと、日本での労働に思いを馳せながら、飛行機を待ちました。f:id:dokusara:20230725223936j:image(引くほど高くてなんも買えない空港の免税にて。なんか、ドルで値段ついてて、ドンで払うとなんじゃそりゃ、という悪いレートを提示される)

だんだんと、たくさんいた人たちは、飛行機に乗っていって、搭乗口の待合室が空いてきました。

それでもたまたま、私たちの周りは同じ行き先が多かったのか、ちょっと混んでいたので、巨匠が、あっちで横になれるところあるから、俺あっち行ってくる、と、寝ぼけ眼で1人移動して行きました。

モバイルWi-Fiを私が借りて持っていたので、離れたら携帯つながらんよ、と、言っていましたが、目覚まし代わりに巨匠は携帯を握りしめて私と離れて行きました。

それまでも、座ったまま、いびきを軽くかくなどして、ちょっと寝ていた巨匠。

だいぶ眠かったみたいで、横になって熟睡したみたいです。私はビビリなので、こういうとこで横にはなれど、普段は熟睡できないのですが、巨匠は悠然と眠っておったのでした。

また別のベトナムの子と話したりしつつ、待ってたら、なんか、係の人が、オーサカ!ファイナルなんとか!と言ってるではないですか。

あれれ??

なんか、周りに同じ行き先のベトナム人2人もおって、2人とも、アレ?呼んでたっけ?と、言いながら、乗り口に向かったら、寝ぼけ眼の巨匠と合流しました。

とりあえずバスに乗り込み、飛行機へ。

飛行機に座ってしばらく、飛ぶまでにまださらに45分遅れます、と放送がありました。

げ、けど、さすがにもう寝ちゃうよ…。

荷物をしまうとこにしまい、私は難しい体勢でちょっとグッと寝ました。

眠りに落ちていたら、巨匠が、なおこ、なおこ、携帯がない、というのです。

なぬ。

ふむふむ。。。ネムネム

ここで焦っても、もうないもんは無いな、着いてから明るいところで荷物をひっくり返したら案外あったりするんちゃうん?

と言ったけど、巨匠はリュックに手提げをひっくり返して、ない!というわけです。

んー、寝とるのに…。

私は狭くて暗いところで荷物をひっくり返したら、こら、もっと他のもんも無くしそう、後にしたら、と、眠さにも負けて、非協力的な感じで、また眠りにつきましたが、今度は巨匠がCAの男の子を連れてきて、飛行機の進む時のゴーーという音に負けずに、大きな声で、一生懸命英語で無くした時の説明をしています。

これは、私の方が多少英語が得意なので、出番かな、、と、思って、起きて話してみました。

巨匠曰く、チーフパーサーらしいおにいさんは、めちゃよく話を聞いてくれて、コメントカード?「お客様のご意見」みたいな紙をくれて、そこに、メアドと連絡がつく電話番号、無くしたものなどを書くようにいいました。

それから、巨匠の搭乗券の裏に、カスタマーサービスのメアドをくれて、ここに同じメアドと電話番号を書いて連絡するように、そうしたら、僕はこの紙をロストアンドファウンドに提出しておくので、二つの情報が合わさって、ああ、この人が僕が言ってるあの件やな、てわかるようになりますから、と説明してくれました。f:id:dokusara:20230724191828j:image

それから、巨匠のパスポートの写真を撮らせて、と言い、CAの感じ良いお兄さん、巨匠のパスポートをパシャリ撮り、私がガッツリ心行くまで携帯のことを英語と図で、ここに落とした、と書いて、巨匠がお兄さんに紙を渡しに行きました。

もうできることはしたな。

私は狭い席で猫のように身体を折り曲げ、なんとか寝ました。巨匠は、案外寝れた、けど、やっぱ心配で…、ということでしたが、お互い仮眠して関空着。

帰宅後、一息ついてから、もらったメールアドレスに、まず日本語でメール。

おにいさんがこのメアドは日本語アベイラブルといっていたので、そんなら、と、日本語で必要情報を記入し、一発メールを打ちました。

それから、巨匠が、家のMacBookで、オレの携帯、やっぱ空港にある!!と、iPhoneの位置情報で見つけて、また、巨匠は執念を燃やし、ベトジェットのロストアンドファウンドのメアドも別にネットで見つけたので、そこには英語で、巨匠になりすまし、俺の携帯、空港にあるのはわかっとる!他所でなくしたわけではなくて、空港にある!カスタマーサービスに日本語でもうメールしてあるし、キャビンクルーがパスポートの写真も撮って行ってある、と、説明をし、位置情報のスクショをメールに添付して、反応を待ちました。f:id:dokusara:20230724192309j:imageそれから、なんか、巨匠の携帯写ってる写真ないかな、と、私の携帯のカメラロールを探し、二つほど見つけたので、それも新たに追っかけて英語のメール打ちました。

f:id:dokusara:20230724192713j:imageこれと。

f:id:dokusara:20230724192730j:imageホーチミンで撮ったこれ。こちらを添付し、この携帯やーー!!と、念を込めて送信。

けど、正直返事が来ると私は思ってなかったのでした。

2日後、いい加減携帯がないことに流石の巨匠も不便を感じ、家庭内の雰囲気もやや悪くなってきた頃、寝る前に、メールボックスをゴミ箱まで全部確認して見ましたところ、なんと、この、携帯の写真を添付したメールに、約30分後くらいに、早々にお返事が来ていたことがわかったのでした!

すげー!

しかも、メールは、ベトジェットのメアドではなく、ホーチミンのタンソンニャット空港の管理会社のようです。

f:id:dokusara:20230724214031j:image先方のメールに添付された、巨匠の携帯の写真!!

あー!海を超えてとうとう見つかったな!

このお返事がないと思っていた2日間の間に、いろいろ調べて見ていて、空港のホームページによると、ホーチミンの空港の忘れ物は、3ヶ月は保管してくれるけど、その後は廃棄したり、転売したりしますよ、と、明記してあるのとか、受け取りは原則本人がパスポートなどの身分証を持って直接受け取り、という情報などを、巨匠が見つけていたので、もし、お返事なかったら、また来週か再来週ホーチミン行くか?、とか冗談言っていたのですね。

そして、とうとう来た(見つけた)メールのお返事。

それそれ!これ、俺のiPhone!どうやったら受け取れますか??

もしよかったら、ベトジェットの人に関空に持ってきてもらったら、あとは関空まで取りに行ってもいいです!

無理なら、お金もちろんこっちで払うんで、送ってくれてもいいです!住所はこちら、と、いうメールを、巨匠になりすまして英語のお返事として送りました。

そしたら、オートリゼーションていう、委任状の添付がついたメールのお返事が来ていて、委任状を埋めて、返してきて、ということでした。

翌日、巨匠に転送して、巨匠、MacBookで頑張って空欄を埋めました。

署名、という欄があったので、パソコンでのやりとりやし、手書きの署名は無理かなと思い、署名は省略してます、と、本文に書いて、そのまま返事したら、署名も埋めて再送して、と、即レス。

いるらしいわ、署名、と、巨匠に投げたら、巨匠がPhotoshopで手書き署名を捻り出して来ました。

署名付委任状を添付して、返信!

ここで、ひと段落した感じになり、巨匠就寝。

なんとなくグダグダ寝ずに携帯を見ていたら、先方から、ベトジェットで今夜発明朝着で成田に送るからあとはそっちでやりとりして、と言ってきたので、ちょっと待ぁぁーーった!!成田は遠いから関空にして、と、また巨匠になりすまして英語メールし、その日の夜中の、私たちが乗ったのと同じ便で翌日関空に戻ってくる手配がつき、次は関空の対応先に明日の朝にVJ828で携帯が来るから、と、メールを日本語で一本打ちました。

ベトナムで風邪をもらったのか、帰国後すぐのヘルプで入った百貨店の店番で風邪をもらったのか、体調を崩して翌日休んでしまいました。

寝ていたら、貝塚泉佐野から2件着信あり。

メールも返事があり、しかるべき通関の手続きの後、着払いで送ってくれるけど、何日の何時がいいですか、とのこと。取りに行くのは無しだそうです。

それで、なるはやで、と動きましたが、着払いの時間指定は、翌日以降なので、と、土曜日の午前中で手配し、一件落着。

かと思いきや、最後の最後で私が巨匠になりすまして日本語で伝えた住所の番地が間違っていることに巨匠が気づいて、関空の通関・ロスバゲ対応の会社にメールしましたが、そちらで調整してください、と言われ、クロネコの問い合わせ番号も教えてもらいました。

翌日土曜日に百貨店のヘルプに出かける頃に、間違って伝えた番地のあたりにクロネコのトラックが見えたので、あ、間違ったところに行ってるぽいな…えーい!手を打つべし!と、クロネコの対応オペレーターさんに電話して、問い合わせ番号と住所の訂正を伝え、その10分後くらいに無事に巨匠のiPhoneが帰宅。

着払いの料金は1500円だったそうです。

 

最後の最後でドキドキしました。

姫路駅や尼崎駅でiPhone落としても戻ってこんでな。。

ホーチミンの空港すごいな、とベトナムの株が高騰する一件でした。

これからも、またベトナム行きたいし、きっとベトジェットを使います!

 

ベトジェット関係者、ホーチミン空港関係者、関空関係者各位、皆様ありがとうございました!!

 

f:id:dokusara:20230725223734j:image(携帯を落として心細げに関空連絡橋を電車で通過する巨匠)

ごきげんよう