みなさま
巨匠とロベール・ドアノー展見に行ってきました。
朝、ゆっくり起きて、倉吉で買ったエルハイナー永田のパンを使い、フレンチトーストと耳ラスクと焼きリンゴ。
巨匠はマヅラのコーヒーをマヅラより上手に入れてくれました。
それから、巨匠は倉吉で買った白菜を浅漬けにつけたり、私は糠床のお世話をしたりしました。
ベランダには豆苗を食べ終わった後に、植木鉢に植えたものがあるのですが、未だに豆がいくつかなっておりました。
ほったらかして地面にモワモワと這わせているから暖かいのかもしれません。
さて、昼頃、電車で出発。
乗ってみたら、別に京都で降りんでもええんやで、雄琴温泉とか行っちゃうんか、と言いつつ、キッチリ京都駅で降りました。
さぁ、昼ごはんやで。
時は1時半ごろです。
早よせんとランチ終わるで、と、駅周辺で、食べるつもりなので、2階の改札から出て、伊勢丹の手前にある案内板で、レストラン情報を見ました。
私は東洋亭推しでしたが、巨匠がカレーうどん!京都のカレーうどんは美味いんや!と言うので、東洋亭より安いかと思い、向かいました。
行ってみたら、2時前にもかかわらず行列で、しかも東洋亭のハンバーグランチと同じくらいの値段するので、ちょっとげっそりしました。
けど、ほかに当てもなく、京都で観光客丸出しで並ぶのが、田舎者と思われそうで癪に思いましたが(播州人特有の被害妄想です)、ぶつぶつ言って並びました。
980円の鷄カレーうどんあって、それにしたら、たしかに美味しくて、まぁええや、と思いました。
それから、おみやげは?といきなり言う巨匠に、今日は展覧会は最終日やから、四時までやから、急ぐで、と、走るように伊勢丹の美術館へ。
行ってみたら、7時までやってました。
なんや、けど、間に合いました。
キスしてるパリのカップルの写真が有名な写真家です。これ、有名な写真。
けど、ズバリこれはなかったです。
調べてみると、なんか、知らん間に撮られたとか、いや、ヤラセやった、とか、裁判になって揉めたそうです。
街角で知らん人を、風景的に、ふと撮ってすごくいい写真になった時、私は個人的には、インスタとかで載せたらあかんやろ、と、思うんですが、載せてるひとも世の中いっぱいいます。
そういう時に発生する揉め事の有名なやつです。
で、私がみたかったのは、これ。カルメンの衣装合わせをするジジ・ジャンメールと、イブ・サンローラン。
私はおばあちゃんになってからのジジしか知らないし、ジジもサンローランももう亡くなっていて、でも、写真の中では、いい顔してワクワクしながら仕事してるのを見て、グッときました。
別の写真に小さく写ってたローラン・プティも、髪の毛ありました。
おばあちゃんちの片付け中に、おばあちゃんの若い頃の写真見たような気持ちになりました。
他にも、指揮者のブーレーズの写真や、ピアニストのジョルジュ・シフラの写真などもあり、歴史の生き証人やな!あ、撮った人ももう亡くなってるか、と、思ったりしました。
巨匠と暮らして、写真と言っても、ポートレートとか、スナップとか、スタジオ写真とか、ロケ写真とか、いろいろあることを知りましたが、ドアノーは、スナップ写真、ロケ写真が多く、どんな風にその人がいたのか、在り様を写しているようで、見入りました。
元々は、旅行になかなか行けへんし、パリの街並みなど見られたら、と思って、展覧会に行きましたが、結局、写ってる人が面白くて、この人こんな風に写ってるわ、という、在り様が興味を引きました。
友達のチェリストと撮ってるシリーズもあり、それなんかは、いろんなシーンに凝って、ちょっと合成したり、モデルに演出して写真を撮ったりして、チェリストと仲良さそうなのと、その題名やコメントがちょっと笑かしてきよって、楽しみました。
池の水面の上でチェロを弾いてるチェリストの友人モーリス・バケと、白鳥が写してあって、「白鳥とはサンサーンスがフランスにもたらした優雅なカモ。〜中略〜白鳥は年老いるとオペラ座の舞台の上で死ぬことを夢見る」とかいうコメントがつけてあったりします。(私が絵葉書を写した写真)
サンサーンスはフランスを代表する作曲家の一人で、サンサーンスの代表作、動物の謝肉祭の中にある「白鳥」ていうチェロが主旋律を演奏する曲に合わせて、アンナ・パブロワが、瀕死の白鳥を踊ったのは、バレエファンの間では、とっても有名です。それをリスペクトしてか、これまた、有名なマイヤ・プリセツカヤは、瀕死の白鳥を自分のレパートリーにいれ、十八番にしてずっと踊っていました。
私は、おばあちゃんになったマイヤ・プリセツカヤが、ずっと瀕死の白鳥を踊り続けていたのを知っていたので、もしバレリーナだったらおばあちゃんになっても瀕死の白鳥踊りたいだろな、と思うと、最後の一言まで、パンチ聞いていて、笑ろてまいました。
そんなこんなで、じっくり楽しみました。
巨匠は、写真の専門家なので、ゆっくり見るのかと思いきや、びっくりするほど早く見終わって、トイレ行きたいから、と、先に出て行きました。
巨匠は意外と、展覧会はざっとしか見ないらしいです。題名も読まない、挨拶や説明も読まないらしいです。じっくり見る派の私からすると、せっかく入ったのに、もったいない見方やな!と思うところですが、案外他人の意見を聞かない人なので、まぁ、そんなもんかいな、と思いました。ピンと来るのがあったら、戻って見るそうな。
やっと見終わって、またくたびれた巨匠に、私もトイレ!と、また、ダッシュ。
戻ってきて、ハンカチを忘れたので、手をひらひらさせてハンカチを要求したら、なんと、心優しい巨匠は、ミュージアムショップで、私が好きそうなハンカチを買ってくれていたのでした。プレゼントしてもらいました。ありがとう!
そいで、絵葉書を買い、喉が渇いたので、コーヒーを探しに行きました。
昼に未遂に終わった東洋亭の前を通ったら、巨匠、ここはコーヒーはないのか、といい、入場。
クラフトビールのTap marchéていうのがあって、職場の近くの東洋亭でランチする時は、仕事中だからビール飲めないので、いいな、と思って、普段は飲めないクラフトビールと、トマトのゼリー(東洋亭といえば、ハンバーグランチの前に出てくるトマトの湯むきにオーロラソースかかったアレでしょう)を注文。巨匠は甘すぎるモンブランとコーヒー。
モンブランが甘すぎたのは、巨匠の体調もあったみたいですね。
なんか、疲れが溜まっていたのか、えらくしんどがって、ここから四条に繰り出したかった私、いろいろプレゼンしましたが、乗り気にならず。
なおちゃんはビール飲んで元気が出てきたみたいだね!さっきの展覧会のポスターあるね。
最終日に、見に来れて、よかったね。平日だからなのか、案外空いてたのでした。
それから、せっかく伯父にもらったペンがあるから、と、屋上に行って、古いフィルムカメラのペンで撮影会しました。冬の空だね。撮影会をし、長いエスカレーターを降りました。
外にあるエスカレーターなんて京都くらいやろ、と、巨匠が言い、私は(高砂のサンモールにもあったけどな)、と思いました。京都タワーが、綺麗に見えるところ(特に、京都駅のガラス格子越しに、障子の向こうに蝋燭が見えてる様に見えるところ)を探してウロウロしました。
みんなは階段のクリスマスライトアップ見てました。こうか?
こうかね?やっぱ、集合写真でしょう?言うてる間にくれて行きました。
さて、デパ地下に行って、おみやげ買って帰るで!
巨匠、阿闍梨餅食べたいな、と言うので、わ!私も好き!と言うことで、買いに行きました。
エスカレーターを降りて、ピッと、振り返ったら、満月、の屋号あり。
すぐわかって、並びました。
意外に日持ちがしないので、4個だけ買って、ちょいちょい食べることにしました。
それから、京漬物が買いたい、と、漬物貧乏の巨匠が言うので、お漬物を買いに行きました。
お漬物を選ぶ巨匠と別れて、私はほうじ茶を選びました。
一保堂が、京の銘茶コーナーに見当たらなかった(満月と同じく、京のなんとかコーナーではなく、一般の方にあったのでしょう)ので小山園のほうじ茶を買いました。
最近、安物のほうじ茶か、安物の紅茶ばっかり飲んでます。
合流したら、すでに桝悟でカブの漬物を買っていた巨匠ですが、さらに、まだ、これどう思う、と、別のところで別のものを選んでいました。
私は、お漬物はよくわからないので生返事をして、ふ、と見たら、あ!私これ食べてみたい!と、目についたお漬物。
あんまり知らんお店やな(言うても、ダイヤスとか、ドイシバツケホンポとか、ニシリとか、超ビッグネームしか知りませんが)、と、見たのは野呂本店。
私が見たお漬物は、青鉄砲ていうもの。
紫蘇を巻いたごぼうをきゅうりにぶっ刺しているものです。
私これ買うわ!と、巨匠に行ったら、巨匠が釣られてか、壬生菜どこの店のにするか迷ってて、うっかり、同じ野呂本店にしていました。
いま、見たら、野呂本店て、めっちゃ同志社の近くやないですか!全然知りませんでした。
また行こ。
お漬物をたっぷり買って、そこにあったアンデルセンでパンを買いました。
アンデルセンのシールて、結構集めてたと思ったんやけど、どこに行ってしまったんやろ…、中高の頃、山陽百貨店で買ってたころから集めてて、たくさん集めたらルクルゼ貰えるんや!けど、一体何十年かかるねん、と、思ってたころからやから、少なくともその頃から10年くらいは集めてましたが、無くしたのかな。。もはやアンデルセンのポイントシールは、ライフワークか?
さて、帰路。
結局、帰りはビールの元気が切れて、プツンと寝てしまい、気づいたらもう近所の駅。
大人しく帰って、夕飯は、お漬物祭りしました。倉吉で買った干物(ハタハタ、ノドグロ)と、菌床しいたけの焼いたの、実家の大根おろし、実家の大根の味噌汁、どハマりの能勢米、倉吉のゆず、京のお漬物。
せや、原了郭の黒七味も買いました。これが、野呂本店の青鉄砲。
一袋400円弱、お惣菜買うのと同じかな。
おかずになりました。
言うてもお漬物なので、塩分過多やったかもしれませんが、日本的な美味しい夕飯でした。
この日は冬至だったので、倉吉で50円でたくさん入ってる柚子を買ったのから、三つ四つ皮が傷んでそうなのを選んでお風呂に入れて入りました。
ご飯食べてる間に湯冷めしたので、2回目入って、温まって寝ました。
巨匠も、寝るときには、今日、写真展見て良かったよ、俺ももっと自由に写真撮ろと思った、と言っていて、植田正治先生と同じ世代やろ、意識してるところもきっと少しはあったんとちゃうかな、と、言いつつ寝入りました。
そんなこんなで、おやすみなさい。